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2010/08/21 7:11 に ついついペコ が投稿
 
 
結婚を誓い合った若い二人の元に戦争の悲劇が襲う。赤紙が届いたのだ。喜ぶことはできても、嘆くことは許されない中で男は、恋人のことで悩んだ。許された期間は、わずか数日しかなかった。
 

 

 暁の光が差し込む、寝る前と何も変わらない部屋で、背中に大量の冷や汗を掻いて俺は目を覚ました。

「はぁはぁ…あれ……なんの夢…見てたんだ?」

 とても嫌な夢を見ていた気がするのに、何も思い出せない。そんなモヤモヤした気持ちの中、俺は置時計を覗いた。時計の針は5時を指していた。いつもなら後2時間は寝ている時間帯。それなのに寝るのを拒むかのように俺の頭は冴え渡っていた。

「はぁ。なんなんだよ…まったく」

 深いため息が出た。脱いだTシャツはびっしょりと、想像以上に濡れている。それを見てまた、ため息が出る。しかしそんな最悪な朝を、迎えることになった原因の夢のことは、パソコンに向かい、写真の整理をしていると自然と忘れられた。「なんてことはない、どうせ夢なんだし」と半ば諦めも入りつつ。
 
 
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