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2010/08/16 6:20 に ついついペコ が投稿   [ 2010/08/26 5:19 に更新しました ]
 
 

「あのじいちゃんの車椅子押してる子か?なかなかの美人じゃね」

 まず、剛の言った子を探す。

「あ―……違う」

 見つけると即答する。そして剛が次の子を探す。それを10回ほど繰り返すかと思った時、剛が悩みだした。

「……………」

「………………」

「……………」

 三人の間にまた沈黙が訪れた。

「分かった!」

 沈黙を破る剛の言葉。

「髪が長くて」

「髪が長くて……」

 俺はまさかと思いつつも、さっきの彼女の姿を探した。

「結構細い」

「結構細い……」

「たぶん女子高生」

「たぶん女子…高……生……?」

 ほっと胸を撫で下ろして、女子高生の姿を探す。……が、確かに可愛いかもしれない、しかしそれは俺の好みとかけ離れたザ・ギャルという感じの子だった。

「………あれは、お前の好みだろ……」

「分かった?」

「分かるも何も、俺の好みじゃないからな……」

「じゃぁ、お前の好みの子は、どこにいるんだよ」

 剛は俺の返答に不満があったのだろう。眉間にしわを寄せて、少し低いトーンで言った。

「もういない」

 俺は即答した。

 

 

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