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2010/08/13 9:30 に ついついペコ が投稿
 

「俊!生きてるかぁ」

 迷惑極まりない大声を出す剛に頭を、さっきのお返しとばかりに俺は叩いてやった。

「痛っいな。何すんだよ」

「うるさい。病院でそんなバカデカイ声だすんじゃない」

「うぅぅぅぅ……」

「うぅ、じゃない。誤りなさい、剛」

「……ごめんなさい…」

 剛はまるでガキが母親に叱られた時のような顔で頭を下げる。その姿を見た辺りから、冷やかな視線や、微笑が漏

れた視線が注がれた。

「てめぇら…人の病室でなにやってんだよ」

 ベッドで足を吊られた姿で俺たちを、睨み付けながら俊は言った。

「おぉ。生きてたか…ドジな俊君」

「剛ぃ。てめぇ」

剛のドジを強調した嫌味たっぷりの言葉のおかげで、俊の顔は真っ赤になっていた。

「まあまあ。俊、そんな怒るなよ。……車を避けた拍子に転んで骨折するなんて……ドジ以外ないだろ…あはは」

 口に出している間に、連絡が来た時のことを思い出して笑いが止まらなくなる俺。

「そんなに、笑うことじゃないだろ」

「いやぁ。俊は牛乳をもっと飲むべきだ。なぁ、剛」

「そうだな。身長も伸びるんじゃないか?」

「……もうお前ら…帰れよ」

 さすがに軽く落ち込んだのか、肩を落とす俊。そこに剛の手元から離れた、A4サイズの紙袋が、布団の上に乗る。

「……なんだよ…これ」

「感謝して読めよ。青少年のバイブルだ」

剛は少しいたずらっぽく言った。

 

 

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